動画広告の内製化を成功させる5つのステップ

動画広告の内製化は、コスト削減と制作スピード向上に有効です(千葉銀行は制作工数を約90%削減)。成功には「範囲決め・足場づくり・型化・検証ループ・続く仕組み」の5ステップが鍵になります。
- 千葉銀行は内製化で動画更新が即日化・制作工数を約90%削減
- 国内企業の過半(約54.5%)がデジタル施策を外注に依存
- 成功の5ステップは、範囲決め/足場づくり/型化/検証/仕組み化
- つまずき要因は「効果が見えない」20.6%・「人材不足」18.5%
こんにちは。UGC Makerを運営する株式会社リスポの黍田です。
今回は、外注に頼らず社内で動画広告を量産する体制、すなわち動画広告の内製化をどう実現するかについて、導入企業の事例とともに具体的にお話しさせていただきます。
動画広告の効果は数字でも明らかになっている一方で、外部の制作会社に頼むと1本あたり数十万円から数百万円、完成まで1〜2か月かかることも珍しくありません。これでは、量産も改善も思うように進まない。前々回・前回でも触れてきた、動画広告の大きなジレンマです。
本記事では、内製化がなぜいま現実的な選択肢になったのかをデータで確認したうえで、つまずきやすいポイントを避けて成功させるための5つのステップを、定性・定量の両面からご紹介します。
なぜいま内製化なのか
まず、多くの企業がいまだ外注に強く依存しているのが実情です。国内企業の経営者・役員500名を対象とした調査では、デジタル施策を全て外注している企業が21.0%、一部を外注している企業が33.5%にのぼり、過半が外注を前提に動いています。動画のように継続的に量産したい領域ほど、この外注依存はコストとスピードの足かせになりがちです。

一方で、内製化に踏み切った企業は、はっきりとした成果を出しています。動画制作を内製化した千葉銀行の事例では、これまで数日から数週間かかっていた動画の更新が即日対応できるようになり、制作にかかる工数は約90%削減されたと報告されています。スマートフォンの撮影品質が上がり、直感的に使える編集ソフトやAIによる生成ツールが普及したことで、かつてのように高額な機材や専門スキルがなくても、社内で動画をつくれる時代になりました。

コスト削減だけではありません。フリマアプリのメルカリは、外部企業とのやり取りに伴うコミュニケーションコストを減らし、制作ノウハウを社内に蓄積する狙いから内製化を進めました。自社の商品やブランドを最もよく知る社員がつくることで、訴求のズレも少なくなります。内製化の本質的な価値は、コストよりもむしろ速く、何度も、自分たちの手で改善できる点にあると感じています。
成功を分ける5つのステップ
とはいえ、勢いで全部社内でやろうと始めると、たいてい失敗します。実際、推進の課題として具体的な効果が見えない・出せないが20.6%、精通した人材が社内にいないが18.5%と、上位に挙がっています。これらは、手順を踏まずに走り出すと必ずぶつかる壁です。ここからは、その壁を避けて内製化を軌道に乗せるための5つのステップを順に見ていきます。

ステップ1 全部やるを捨て、内製と外注の線引きを決める
最初の分かれ道は、どこまでを自社でやるかを決めることです。最も多くの企業が行き着くのは、内製と外注を組み合わせるハイブリッド型です。戦略やコンセプト設計、ブランドの世界観を左右する大型案件はプロに任せ、日々量産する広告クリエイティブや検証用のパターンは社内で回す。逆に、何でも内製にこだわると、かえってノウハウ不足や品質のばらつきを招くという指摘もあります。量産と改善が要るところから内製化するのが、最も効果が出やすい切り分け方です。
ステップ2 最小限のツールと環境を整える
次に、制作の足場を整えます。ここで大きな投資は不要です。撮影はスマートフォンで十分なことも多く、編集ソフトやAIによる動画・ナレーション生成ツールを組み合わせれば、少人数でも一定の品質を担保できます。大切なのは、最初から完璧な機材を揃えることではなく、すぐに1本つくって出せる最小構成から始めることです。
ステップ3 勝ちパターンを型にする
内製化が属人化すると、担当者が変わった瞬間に品質が落ちます。それを防ぐのが型化です。冒頭2秒のフック、訴求の順番、尺、テロップの入れ方といった勝ちパターンをテンプレートとして標準化しておけば、誰がつくっても一定の品質に揃います。電通デジタルが内製化支援の柱に業務の型化を据えているのも、ここが定着の要だからです。
ステップ4 制作 → 配信 → 検証のループを回す
型ができたら、つくって終わりにせず、配信して数字で検証し、改善する流れをつくります。動画広告は同じものを使い続けると効果が落ちるため、複数パターンを出してABテストを行い、勝ち筋を見つけて磨き続けることが欠かせません。内製化の最大の強みは、この一連のループを外注の納期に縛られず、自分たちのスピードで何度も回せることにあります。
ステップ5 運用ルールとナレッジを定着させる
最後に、続く仕組みにします。誰が・いつ・どの基準でつくるかという運用ルールに加えて、著作権や肖像権の許諾、薬機法やステマ規制といったコンプライアンスのチェック体制を整えておくことが重要です。あわせて、うまくいった型や失敗した事例をマニュアルとして残していけば、ノウハウが個人ではなく組織に蓄積され、内製化は一過性で終わらず、企業の資産になっていきます。
最後に
今回は、動画広告の内製化が現実的になった背景と、それを成功させるための5つのステップを、定性・定量の両面からお伝えしました。
内製化の効果は大きい一方で、ツールの整備や型づくり、量産と検証の運用までを社内だけで立ち上げるのは、決して軽い負担ではありません。最初の一歩で止まってしまう事業者様も多いのが実情だと感じています。
弊社では、レビューやInstagram、TikTokなどのUGCを活用し、素材の確保から動画クリエイティブの制作・運用までを支援するUGC Makerを提供しています。動画広告の内製化に取り組みたいけれど、何から始めればよいか不安、という方のお役に立てればと思います。導入のご相談からサポートまで対応しておりますので、お気軽にお問い合わせください。
よくある質問
動画広告を内製化するメリットは?
外注だと1本あたり数十万〜数百万円、完成まで1〜2か月かかる一方、内製化した千葉銀行では更新が即日対応・制作工数を約90%削減しています。スピードとコスト、社内へのノウハウ蓄積が主なメリットです。
内製化を成功させる5つのステップとは?
1つ目はどこまで自社でやるか決める(内製と外注のハイブリッド)、2つ目はスマホとAIツールで足場を整える、3つ目は勝ちパターンを型化する、4つ目は配信して数字で検証・改善する、5つ目は運用ルールとコンプライアンス体制で続く仕組みにする、の5つです。
内製化でよくある失敗は?
手順を踏まず勢いで全部を社内化すると失敗しがちです。実際の課題でも「具体的な効果が見えない」20.6%、「精通した人材がいない」18.5%が上位です。まずは最小構成から始め、型化と検証ループを回すことが重要です。
内製化の立ち上げを支援してもらえますか?
UGC Makerは素材の確保から動画の制作・運用までを支援し、少人数でも量産・検証のループを回せる体制づくりをサポートします。何から始めればよいか不安な方もご相談いただけます。
動画広告の内製化なら、UGC Makerにおまかせください
外注に頼り切らず、社内で動画広告を回せる体制をつくりたい。その内製化を現実的にするのが、株式会社リスポが運営するAIクリエイティブプラットフォーム UGC Maker です。
専門スキルがなくても、企画の入力から動画の生成・量産までを一気通貫で完結。撮影やキャスティングが不要なため、少人数でもABテスト用の動画を継続的に作り続けられます。1本あたり約2,000円からと、内製化のコストハードルも大きく下げられます。
記事で紹介した5つのステップを自社で回したい、まず体制づくりから相談したいという方は、導入相談・資料ダウンロードからどうぞ。

2001年生まれ、鹿児島県出身。高校卒業後、海外へ。帰国後は慶應義塾大学に入学。スタートアップでデザイナー・新規事業開発を担い、グラフィックデザインからWeb・UI/UXまで幅広く手がけながら、クライアント開拓営業やマーケティングにも従事。その後、2つの事業を立ち上げ、大学在学中の2021年5月に株式会社リスポを創業。これまでのデザイン経験を基に、動画生成AIとLLMを統合した独自のクリエイティブエンジンと制作ワークフローを開発し、AIクリエイティブプラットフォームUGC Makerをローンチ。